【灘の昼ごはん363食目】晃龍「炒飯」

神戸はウスターソース発祥の地だそうだ。今でも神戸市内には小さなソース蔵(というのか?)があり独自の地ソース文化を形成している。思い起こせばウスターソースは醤油と並ぶ食卓の必需品だった。カレーに天ぷら、エビフライ、そして豚まんにもソースを合わせるのが神戸流だった(と勝手に思ってる)。中華でも容赦しない、炒飯にだってウスターをかけた。久しぶりに「ウスターをかけた炒飯」を食べたくなった。といっても最近の味の濃い炒飯にウスターをかけるとくどくなってしまう。その点、畑原市場の中華惣菜「晃龍」の炒飯はウスターがよく合う。最初はそのままあっさり食べる。そして後半にウスターをひとかけした瞬間、中華と洋食が渾然一体となった神戸のソウルフードに変貌するのだ。

晃龍「炒飯」
●場所
神戸市灘区倉石通1丁目(畑原市場)
●本日の昼食
炒飯(ウスター味)
300円


【灘昭和館】阪急西灘駅

33年前のロサンゼルスオリンピックの年、5月のどんよりと曇った日だったと思う。

「松蔭に可愛い子がおるねん。知っとお?」

西灘楽天地の「モスバーガー西灘店」で学校をサボっていた時、友人から聞かれた。

「いや」

学校までの長い坂を登る気力も知力も体力も消え失せていた僕は、そんなことは
どうでもよかったが、友人と別れたあと、当時松蔭生がよく立ち寄った阪急西灘駅
東口の「あんどれ」を覗いてみた。
もちろん、その可愛い子はいなかった。というよりどんな顔かも知らない。
駅には張り紙があった。
「6月1日から阪急西灘駅は阪急王子公園駅に変わります」
顔もわからない松蔭生より、そっちの方が気になった。

5月31日、珍しく学校に行ったあと、坂を下り今日で最後という阪急西灘駅に向かった。
なんとなく「阪急電鉄 西灘 59−5-31」と刻印された入場券を買ってから、
ふと「あんどれ」を覗いた。
もちろん彼女はいなかった。

見知らぬ松蔭生は西灘駅が王子公園駅に変わるのと時を同じくして東京へ旅立った。
彼女が「南野陽子」としてデビューするのはちょうど1年後だった。

そして今日、2系統のバス道沿いの骨董店で33年ぶりに西灘駅を手に入れた。


【灘の昼ごはん362食目】蒸し料理ひのき「蒸し豚もやし定食」

小学生の頃、近所にモヤシを作っている家があった。家庭菜園レベルではなく大量に作っていたいわばもやし農家だ。周辺は六甲山の伏流水が湧く場所で豆腐屋などもあり、湧き水を利用した小さな産業だったのであろう。おそらく井戸に豆を浸して栽培していたのだと思う。路地の奥のアジトのような民家でひっそりとモヤシを作っていることが不思議で、一度その製造工程を見てみたかったが震災で跡形も無くなってしまった。せいろで蒸されたジューシーな厚切りの豚バラの下に隠れているモヤシを見てふとそんなことを思い出した。

蒸し料理ひのき「蒸し豚もやし定食」
●場所
神戸市灘区水道筋6丁目
●本日の昼食
蒸し豚もやし、ご飯、汁物、香の物
680円


【灘の昼ごはん361食目】Logic「昔カレー」

今から100年前、日本初の山茶屋カレーを供した「登六庵」の1913年レシピが「昔(いにしえ)カレー」として限定復活。鶏ミンチとジャガイモがごろり。茶店近くでとれた山菜も入れたそうでヤマ飯感が盛り上がる。売り切れ御免。

Logic「昔カレー」
●場所
神戸市灘区水道筋1丁目
●本日の昼食
昔カレー、玉子、サラダ、コーヒー
900円