【灘の昼ごはん371食目】冷メン’75

キュウリの乗っていない冷やし中華に想像を巡らせていて思った。キュウリが入ってない冷やし中華を探し続けるよりも、冷やし中華のキュウリを抜いてもらったらいいのではないか。なんでこんな簡単なことに気が付かなかったのだろう。いてもたってもいられなくなって、全速力で水道筋のアーケードを抜け、大阪王将に飛び込み、キュウリ抜きの冷やし中華を注文した。「キュウリ抜きの冷麺ならできますよ」
冷麺・・・そうだ、そうだよ、神戸では冷やし中華のことも冷麺と呼ぶことをすっかり忘れていた自分を恥じた。(というかキュウリが確実に入っている冷麺を注文することがそもそもなかったわけだが)カウンターの中でキュウリ抜きの冷麺を盛り付ける王将の大将(ややこしいな)の手が一瞬止まったような気がした。ラジオから流れる近藤光史のハイテンションなトークをぼーっと聞き流しながら、無理な注文をしてすいませんと心の中で詫びる。明け放れたドアから見える商店街の路面には、まだまだ真夏の日が差しがさしている。何事もなかったようにレタスがいっぱいに敷き詰められたキュウリ抜きの冷麺に添えられた辛子がツーンと鼻にきて少し涙ぐむ。夏休みの暑い日、母親が作ってくれた「キュウリ抜きの冷麺」を思い出した。

大阪王将王子公園店「冷麺」
●場所
神戸市灘区水道筋6丁目(水道筋6丁目商店街)
●本日の昼食
冷麺(キュウリ抜き)
750円