【灘の朝ごはん3食目】しろかね珈琲店

通りから店内が丸見えの喫茶店を勝手に「見える化フェ」と呼んでいる。ガラス張りにしてオープンに、とかハッタリ系ポピュリスト首長の公約じゃないんだからと言いたい。喫茶店は街のシェルターだ。なんでもガラス張りにされちゃたまったもんじゃない。飲みすぎた朝とかパツンパツンにむくんだ顔でコーヒーをすする姿とか外から見られたくないじゃないですか。でも、店内から通りを歩く人を眺めるのは結構好きだったりする。だからといって外から見えず、中から見えるフィルムをガラスに貼ったらエロ本の自販機になってしまう。この矛盾を解決するのが高低差だ。一見、見える化フェ風の「しろかね珈琲店」の2階席は通りを歩く人と視線が合わず街を眺められる。駅へ急ぐサラリーマンが天神筋あたりの病院へ向かうお婆さんとぶつかりそうになって謝ったりしてるのを眺めてるとちょっと楽しい。視点が変わるといつもの街も違って見える。喫茶ローズの「低さ」もいいけど、しろかね珈琲店の「高さ」もいい。かつて「精密機械」と呼ばれた広島の北別府のような高低の使い分けが灘ライフを豊かにするんだよな〜、なんてウンウンとうなづいてたら水道筋交番のおまわりさんと目が合った。

しろかね珈琲店
●場所
神戸市灘区水道筋5丁目
●本日の朝食
モーニングプレートセットA
ホットコーヒー、ロールパン、目玉焼き、ベーコン、サラダ
450円